活躍する同窓生  しだれ桑 第53号より

特殊伐採のレスキュー業者 かっこいい林業をめざす!


[株式会社小山林産 代表取締役社長 林業士]
小山 教洋さん(H7年卒)

高校卒業後、カナダへ留学されたということですが、何を目的にいかれたのですか?

高校時代は軽音楽班に所属していました。音楽をやりたくて「海外へ行く」と決めてから、治安がいいカナダの語学学校を選びました。それから3ヶ月間、昼も夜も働いてお金を稼ぎ留学し、その後音響デジタルアートを学べる短期大学へも通いました。

ご実家が林業ということもありますが、どのような理由で後を継ごうと思われたのですか?

留学中、たまたまツリークライミングやボルダリングなどを見て、カナダの人は遊びも本気で、そこで使っていた道具が素晴らしく、遊びの感覚から樹木の管理技術に出会いました。

5年後に帰国して、父親の林業の仕事を手伝うようになりました。その後、父が体調を崩してしまったのです。そこで僕は、カナダで体験した樹木の管理技術を元に、海外から輸入した器具とロープワーク技術を活かした「かっこいい林業。アクロバティックな林業」というイメージがもてる※特殊伐採の会社を立ち上げることを決意しました。そこから、リフォームの会社へ就職し、営業ノウハウを学んだあとで起業しました。

日本一の特殊伐採チームを作る!という信念で、住宅地や寺社、クレーンなどの重機が入れない場所にある木や、地元で切れる業者がいないと困っている人たちのレスキュー業として経営しています。

子どもたちに、林業についてなにを伝えたいですか?

僕が小さいころに思っていた林業のイメージは、きつい・かっこ悪い・儲からない。というイメージだったので、将来、子どもたちが「林業ってカッコいいな!」と思える職業になるよう、地元の子どもたちにロープで高い木登り体験(ツリークライミング)や、石窯で焼いたピザを振舞ったり、様々なイベントを定期的に開催しております。

子どもたちが大きくなったときに、100人に1人でもここで働きたいな。と思ってもらえる会社でありたいと考えています。

ご自身の高校時代の思い出と、今の東高校生にひとことお願いします。

上田東高校はいい学校。居やすい高校だと思います。とにかく高校時代をおもいっきり高校生活を楽しんでください。そこで出会う仲間が財産になります。人っていう財産を作ってください。

※特殊伐採…機械の使用が不可能な場所でロープを使って樹上に登り、先端から何回かに分けて切断していく。高木を切り倒さずに伐採する難易度の高い特殊技術。

上田東高校卒業後、カナダ・バンクーバー「カナダ・ランウエッジセンター(ULC)」語学学校で音楽を、コロンビアアカデミー短期大学で音響デジタルアートを学ぶ。
帰国後、父親の林業を手伝い「株式会社小山林産」を立ち上げる。
URL : http://www.koyamarinsan.co.jp/

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